解題・ミュージックマシーン(4)

サイトを作ろうと思ったのが2001年の8月で、オープンさせたのが10月。サイトを作ろうと思い立ってから実際に始めるまで約2カ月の期間があって、この間はひたすらサイトの構成と計画を練っていた。

そもそもなぜ音楽ニュースサイトをやろうと思ったかというと、ちょうどその頃友達に「ここ見てれば音楽のニュースはだいたいわかるっていうサイトないの?」って聞かれて、そういえばないなーと思ったから。自分自身、音楽が好きでネットも使ってたからいろんな企業サイトは毎日見てたけど、それぞれジャンルや方向性も違うし、いろんなサイト巡回するのもめんどくさいし。ここだけ見てればOKっていうサイトがあったら便利だと思って、でも見あたらなかったから自分で作ることにした。

そういうわけで「国内の音楽の話題を扱う個人ニュースサイト」という大枠のテーマは早い段階で決まっていた。でも細かいコンテンツについてはかなり悩んだ記憶がある。やろうと思えばいろいろできる。試聴リンクを網羅するとか、CDの発売予定表を作るとか、各種ヒットチャートの比較とか。で、結局はニュースにリンクしてコメントをつけるだけという一番シンプルな形に落ち着いた。それが一番面白い気がしたし、それしかできないだろうとも思ってた。結果的には欲張らなくて正解だった。

実際更新を始めてコツをつかんでからは、このスタイルを選んでよかったっていうのを実感した。国内限定の音楽ニュースというテーマは、分量的に1人で毎日回していくのにちょうどよくて(つっても多いけど)。例えばこれが洋楽ニュースも含めて、ということだったらたぶん早々に破綻していたと思うし、例えば国内のガレージパンクについてのニュースサイトだったら、更新する情報が少なすぎてつまんないことになってたと思う。

あとサイト名やドメインを決めたりしたのもこの準備期間の間。そういえばミュージックマシーンという名前に決まるまでの有力候補には「ミュージックドッグ」というのもあったっけ。新聞くわえてご主人様のもとに走ってくる犬のイメージで。でも結局は無機質な感じにしたくてマシーンに決めた。ただどちらにしても「ミュージック」という単語を入れることだけは最初から決めていた。サイトを始める前から「音楽ニュースといえばこのサイト」と言われるくらいの規模は想定していたので、あまり奇をてらった名前よりは王道を行くわかりやすい名前のほうがいいだろうと思っていた。