石鹸生活

たまにはちょっと生活感のある話もしてみたいと思うんです。シャンプーと枕は不要かもしんないですよ、という話。

まずシャンプーについてですけど、自分はここ15年くらいシャンプーを買ったことがなくて。じゃあどうしてるかというと、石鹸ひとつで頭も身体も全部洗ってる。これめっちゃオススメです。

自分はシャボン玉石けんというやつを使ってるけど、化学添加物が入ってない純粋な石鹸ならなんでもいいと思う。この石鹸オンリースタイルの何がいいかっていうと、シャンプーもリンスもトリートメントもボディソープもフェイスウォッシュも、男の人ならシェービングクリームも、そういうの全部いらなくなるっていうことなんです。

「ボディソープなくなりそうだし詰め替え用の安いの見つけたら買っておかなきゃ」とか「シャンプーとリンス違うのに代えたいけどリンスがまだなくならないんだよな」とか、そういう些末な悩みから完全に解放される。風呂場も超すっきりする。家には1個136円のシャボン玉石けんだけ置いとけばいい。

それに今のシャンプーには合成界面活性剤とかいろいろ入ってるらしいじゃないすか。そういう化合物から無縁になるのも気持ちいい。

「えー、でも石鹸だと髪ゴワゴワになるんじゃないの?」という不安もあるかと思いますが、これも大丈夫。ずっとシャンプー使ってる人が石鹸に転向すると、最初の1〜2週間は髪がきしむような感じがちょっとある。でもそれを過ぎると、あとはリンスとか使わなくても普通にさらさらになります。髪の毛って本来そういうものなので。

あと、石鹸は旅行とかキャンプとかフェスとか、そういうときにも威力を発揮する。自分はこないだインドに行ってきたんですけど、向こうの安宿にシャンプーなんてないし、今は飛行機に液体持ち込むのもひと苦労だし。そんな中、石鹸ひとつ持っていくだけで普段と変わらぬ環境が手に入るのは助かりました。

それと自分はボディスポンジも使ってなくて。石鹸をちょっと泡立てて、手でぺたぺた身体を洗って、頭に石鹸つけてシャカシャカ洗って、そのまま顔も洗ってざーっと流して完了。頭も普通に泡立つ。風呂タイムにこだわりのある女の子とかはともかく、たいていの男はこれで十分だと思うんですよね。余計な匂いもつかないし。女子も身体に不純物をつけたくない人はたぶんこっちのほうがいい。

というわけで、シャンプーの話は以上です。あとなんだっけ、枕がいらないっていう話もするんだった。枕の話は、これは万人に勧めるわけじゃないけど、ないほうが快適っていう人、実は多い気がするんですよね。自分はあるとき「これもしかしていらなくね?」と思って枕なしで寝てみたらぜんぜん調子よくて、それ以来ずっとノー枕派です。ベッドの端から端まで寝返り打てるし、うつぶせ寝しやすいのもいい。これからの生涯もう枕を買わなくていい。枕が変わると眠れないっていう悩みから解放されるのも大きなメリットです。

注)このエントリは雑誌「ケトル VOL.06」(2012年4月号)に寄稿したテキストを再掲載したものです。