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日本にはウルフルズが必要


ウルフルズが活動休止するって聞いたとき、あんまり驚きはしなかった。ここ数年の活動を見てれば、まあしょうがないかって感じはあったしね。でも昨日の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」でウルフルズのライブを見て、やっぱりいいバンドだなあと思ってもったいない気持ちになってしまった。ものすごくソウルフルだった。
おれがウルフルズを聴き始めたのは17年前。深夜のテレビで流れてた「やぶれかぶれ」のPVを観て、すぐに1stアルバムの「爆発オンパレード」を買いに行って、それからずっと聴き続けている。一番好きなアルバムは2006年の10thアルバム「YOU」です。
ウルフルズの何がすごいって、彼らはライブハウスでも野外フェスでもお茶の間のテレビショーでもどこでも同じにカッコいいんだよね。クールでとがっててカッコいいバンドはたくさんいるけど、こんだけ熱くてやさしくて、しかもダサくないバンドなんてそんなにいるもんじゃないからね。
例えばフェスに出たとしたらそこに来ている観客全員が「ガッツだぜ!!」を知ってるわけでしょ。しかもサビを聴いたことあるとかいうレベルじゃなく、Aメロの「♪モテない できない 言えそーもない」にかぶせて「♪ガッツだぜーえー」というあのコーラスを全員が歌えてしまうくらいの勢いで。
あとウルフルケイスケのギターフレーズのキャッチーさが比類ない。あんなに耳に残って歌えるギターソロは他の誰にも弾けなくて、サンコンのプレイスタイルもやっぱりかなり特殊にかっこよくって、ジョンBのキャラクターもぜんぜん代えが利かなくて、そもそもあの3人の気の抜けたコーラスがあってこそのウルフルズだし、だからやっぱりウルフルズは決してトータスのワンマンバンドじゃないんだよね。トータスの人間力がものすごいのは当然のこととして。
でもだからこそウルフルズはずっと悩んで迷い続けていたバンドでもあった。例えば1stアルバムにぜんぶの要素を詰め込んで、マンネリであることを受け入れて、過去のヒット曲を繰り返し演奏しながらずっと同じことを続けていくのもたぶんロックンロールだと思うけど、ウルフルズはぜんぜんそういうバンドじゃなかった。
もういいかげん長いことやってるのにいつまでたっても悩んで迷って落ち着かなくて。駄曲もガンガン作って、でもその反対側でものすごい名曲も現在進行形で生まれていくのがウルフルズだった。「いい女」や「ガッツだぜ!!」や「バンザイ」みたいな初期の名曲とまるっきり並列で「笑えれば」も「ええねん」も「サムライソウル」も、バンドを代表する名曲としてそんな葛藤の中から新しく生まれてきたわけで。
んで、そういう人間くさいバンドだからこそ、おれはウルフルズが好きなんだと思うし、その結果としての活動休止ならこれはもう受け入れるしかないと思う。またそれぞれでさんざん迷ってもらって、その末に戻ってきてもらうしかないわけで。でもこれはたぶんほんとにただの休止で、あの4人は何年かしたらまた必ずウルフルズを始めるはず。5年後か10年後かはわかんないけど。だからしばらくライブに行けなくなるのは残念だけど休みたいなら休むしかないもんね、と思う。
だから今はしばらく休んで、またウルフルズとして最高の形でやり始めてほしい。日本にはウルフルズが必要で。なんつて。うそ。おれにはウルフルズが必要で。ウルフルズがいない日本はやっぱりなんか落ち着かないんです。